「鉄腕アトム:地上最大のロボット」は、原作ではアトムは天馬博士に100万馬力にしてもらった!

 

当時、まだ漫画のコミック版てまだ世の中にはなく、月刊誌「少年」で連載してた「鉄腕アトム」「鉄人28号」を、一冊でまとめて読める本は、もっと大きなA3とかA4だったのかな?

手元に今はないからわからないけど、そんなサイズの光文社の「カッパ・コミックス」でした。 


光文社と言えば、女性には「JJ」や「女性自身」でお馴染みです。

しかし、自分が幼年期に喜んで読んでた月刊誌「少年」や「カッパ・コミックス」が、まさかその光文社が発行してたなんて、かなりのいい大人になるまで、全く知りませんでした。

漫画のコミック化は、秋田書店の「サイボーグ009」から普及し爆発的人気になり、その頃には「少年」のような月刊誌ではなく、マガシン・サンデー・キングの週刊誌が人気になってきたので、、、

なんだか知らないうちに、月刊誌の「少年」は廃刊になったような記憶が、半ズボン時代のボクにはあります。
で、リアルタイムで観た「鉄腕アトム」のテレビアニメと違い、1980年版の第二弾アニメで「地上最大のロボットの巻」をYouTubeで観て思ったのが、、、

アトムが、天馬博士に100万馬力に改造されてない!

10万馬力に7つの威力のアトムなれど、100万馬力のプルートと戦うには馬力が違いすぎて勝てない。

だからアトムはお茶の水博士に、プルートに勝つために「100万馬力にしてください」と頼むわけですが、アニメでも描かれてますが、お茶の水博士は大反対。

ロボットの優劣は、馬力ではないとアトムを諭すわけです。



 

でも、アトムはどうしてもプルートに勝ちたいから、禁じ手の生みの親の天馬博士に頼んで、100万馬力に原作は改造されてるのですが、 1980年版のアニメでは、ここは完全にカット。

天馬博士は登場せず、アトムは10万馬力のまま、プルートと対戦してます。

モノクロの国民的人気番組になった第一弾アニメ「鉄腕アトム」は、どうだったのか?その頃は、あまりにこちらも幼年過ぎて記憶がないのですが、何か?虫プロは意図があったのでしょうかしらね?

アトム以外のロボットの描写も、原作と異なり近代化してましたが、それでも原作に近い描写。

でも、最後のプルートの対戦相手、200万馬力のボラーは、全く原作と異なる描写でした。

原作のボラーは、200万馬力はあれど、プルートやアトムや他のロボットと違い、知性の欠けらもない、風体もデザインは美しくない「でく人形」みたいな描写で、その姿はひたすらカッコ悪い。

でも、それはそれで幼年心に「馬力だけあって、対戦は強くても人類には何の役にも立たないロボット「という説得力があったものでした。

が、、、

1980年版のボラーは、異様な形をしてますが、それなりにカッコいいし、強い理由がなんかわかる作り。

この2点が、ちょいと原作と事なるなー?と思って観ました。

幼年心に、ボクはプルートが倒す世界屈指の7人のロボットの中では、オーストラリアの光子ロボットのエプシロンが好きでしたが、、、

今さらながら当時は米ソ冷戦時代、世界はアメリカ・ソ連の2大国時代でした。

なのに登場するロボットは、日本のアトム、オーストラリアのエプシロン、トルコのブランド、スイスのモンブランスコットランドのノース2号、ドイツのゲジヒト、ギリシャヘラクレス


そしてプルートは、アラブの元王様のお抱え博士アブラーの作品。

米ソ2大国時代だったのに、アメリカ製ロボット、ソ連製ロボットが登場してないその意図を、手塚治虫先生が今御存命でしたら、聞いてみたかったですねー。 

手塚治虫先生は、少年時代、第二次世界大戦を経験してるので、戦後の成り上がり国家のアメリカとソ連、嫌いなのかな?、、、

ボラーの設定って、もしかして戦後の核大国の米ソだったりしてと、勝手にボクは思ったりしてます(笑)。