「フェイブルマンズ」は、よく知られたエピソード満載でしたが面白い映画だった


日本公開2023年、巨匠!スティーブン・スピルバーグ監督初の自伝的映画「フェイブルマンズ」。

まぁ〜極東の島国日本でも、スピルバーグはこういう少年時代、青年時代を過ごしたであろうと、ちょっとした映画好きなら誰もが知ってるエピソードばかりでしたが、とても楽しめた映画でした。

ユダヤ人のスピルバーグ一家が、パパの仕事の都合でカリフォルニアに移り住んだら、転校先の学校でスピルバーグは、ユダヤ人というだけで強烈な虐めに会うのですが、、、

ただでさえ無宗教無信心、葬式だけは仏教徒の自分には、幾つになっても、あちらのユダヤ教キリスト教、そしてホロコーストまで第二次世界大戦では起きたユダヤ人問題が、正直さっぱりわからない。

でも、映画に描かれている通りスピルバーグ作品には、一見典型的な昔のテレビドラマに出てきそうな中産階級の家庭なれど、両親の離婚やこの虐めの影響は色濃く出てると思いますね〜。

スピルバーグは秀才でもないし運動神経も優れてるわけでもないし、キャンパスでモテモテのかっこいい男の子でもなかったし、2011年には自分は発達障害であることも公表しています。



なので、言ってみればスピルバーグは映画を撮る以外の才能は、人として男としてないに等しい人。

でも、この映画を撮る事だけは人並外れた才能があるというのは、やはりとても素晴らしい羨ましいことで、普通の男はそんな突出した才能なんて、何もないのが普通ですから(笑)。

これ、他のアートやスポーツ、ビジネスの成功者もそう思ってますが、やはりそれは全て!持って生まれた天分だと思います。

スピルバーグは、たまたま偶然、子供の頃に親に釣れられて一緒に観に行った映画「史上最大のショウ」で、その天分にスイッチが入っただけで、天分のない普通の子はただ映画を観て終わりですから。






そんなスピルバーグは、第二次世界大戦終結2年後の1947年生まれで、3歳年下のジョージ・ルーカスの「アメリカン・グラフィティ」の1962年設定時は、一家でアリゾナに移り住んだ頃かしら?

でも、あまり「アメリカン・グラフティ」のような、当時のアメリカの若者の華麗な日々を送っていたとは、スピルバーグは感じない。8ミリを撮るのは上手な、ちょっとダサい子って感じ。

ルーカスと同い年のジョン・ミリアスの「ビッグ・ウエンズデー」のような青春も、カリフォルニアに移り住んでもスピルバーグは送ってない。いや、送ってないどころかカリフォルニアでは虐めにあってる。

まぁ〜、ルーカスはカスタムカーでのカーレースが思春期時代は趣味だったようで、ミリアスはサーフィン。お二人とも自分の青春グラフィティを映画にしたわけですが、スピルバーグにはこれが全くない。

私的にスピルバーグは、カリフォルニアの子だったのに海が苦手でカナヅチの、ザ・ビーチボーイズの天才!ブライアン・ウィルソンに通じるものを感じます。