後に「バブル」と命名された時代の真っ盛り、日本公開1989年の映画「ダイ・ハード」。
公開当時、主演のブルース・ウィリスは、特に日本では全くの無名だった事もあり、最初はかなりマニアックな映画的に、観た人達の強い口コミで次第に人気になった映画だったと私は記憶してます。
まぁ〜なんにしても!、舞台は「ナカトミビル」 、、、
日本人、日本企業がアメリカの土地やビルを買い漁ってたバブル時代、 三菱地所がニューヨークのロックフェラー・センターを買収したのが1989年の秋。
正に!「ダイ・ハード」の架空の「ナカトミビル」は、そんなバブル時代の象徴だったと言えます。
で、「ナカトミビル」のナカトミ商事社長、タカギさんを演じたのは、ハワイ出身の日系3世ジェームズ・シゲタ氏。
1976年のハリウッド大作「ミッドウェイ」で、連合艦隊の南雲中将を演じてた人ですね(山本五十六は、三船敏郎氏が演じてた)。
そして日本では普通ですが、アメリカとしては珍しく短い期間で続編の「ダイ・ハード2」が作られ、こちらも日本はまだバブル絶頂期の1990年に上映。
この翌年、あの!「ターミネーター2」で、液体金属ターミネーターとして一躍!世界に顔が知られるようになるロバート・パトリックが、こちらでも「悪いもん」、テロリストの一員で登場しております。
が、台詞も殆どないし、わりと早くに殺されちゃう役なれど、 ターミネーターの監督、ジェームズ・キャメロンは彼に何かを感じたんでしょう。
国内外を問わず、ありがちですが、他の仕事で食いぶちを稼ぎつつ、映画の端役に出演していたロバート・パトリックの人生が、突然!激変するのは「ターミネーター2」から。
でも、その役も「ダイ・ハード 2」の端役をやってなかったら、ロバート・パトリックはもらえなかったわけですから、人生はわからないものです。
勿論、ブルース・ウィリスが世界に顔と名前が知られるようになったのは、「ダイ・ハード」のマクレーン刑事役をやってからですから、彼にとっても「ダイ・ハード」は思い出深い1作でしょう。
また、ブルース・ウィリス演じるジョン・マクレーンの奥様ホーリーを演じたボニー・べデリアも、悪役の親玉ハンスを演じたアラン・リックマンも「ダイ・ハード」で日本で有名になった俳優でした。
また、当初マクレーン刑事は、もっと年とった設定だったので、クリント・イーストウッドやアル・パチーノに出演依頼したそうです。
が、それを断られたので、若いまだ無名に近かったブルース・ウィルスにお鉢が回ってきて、そして若いのでアクションシーンも増やすことにしたそうです。
もし、クリント・イーストウッドやアル・パチーノがマクレーンをやっていたら、「ダイ・ハード」は全く違った映画になっていたでしょうねー。
このへん、映画って本当に生物だと痛感します(笑)。