近鉄のラルフ・ブライアントの204三振の脅威の日本記録!常にフルスイングで三振かホームランかが魅力だった!

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2019年にヤクルトスワローズの村上宗隆氏が184三振し、史上4位のシーズン三振数を記録する迄、シーズン最多三振数の1位から4位まで、近鉄バファローズ時代のラルフ・ブライアントが独占していました。


1,ラルフ・ブライアント 204三振 (1993)
2,ラルフ・ブライアント 198 三振 (1990)
3,ラルフ・ブライアント 187三振 (1989)
4,村 上  宗 隆   184三振(2019)
5,ラルフ・ブライアント 176 三振(1992)

6位が2004年のヤクルトスワローズ岩村明憲氏の173三振ですから、特に1993年にブライアントが記録した、シーズン204三振てなこの三振数、まーずこれからも抜かれる事はないでしょうねー。

まぁ〜外人は三振が多いと昔から言われますが、それは球団も監督もコーチも、外人には「大きいの」を期待してるからで、三振が多くても、ここ一番でホームランを打ってくれれば良しという風潮が、日本にはあるからです。

でも、、、

ブライアントと同時期、日本で2年だけ活躍したラリー・パリッシュは、1989年129も三振するも、42本塁打を放ち本塁打王を獲得。打点も103と大活躍しましたが、なんと解雇されている例外もありました。

これは関根潤三監督の後を受けヤクルトの監督になった野村克也氏が、本塁打が多くても三振の多いパリッシュを嫌ったからで、このへんは監督の裁量、考え方にもよるようです。


ちなみに歴代通算三振数1位は、清原和博氏の1955三振ですが、これは2338試合での記憶。

一方、1186三振のブライアントは、773試合、、、。

外人で最も通算三振数の多いタフィ・ローズでも、1655三振は1674試合でのものですから、出場試合数より三振数が圧倒的に上回ってるブライアントの、三振率の高さは群を抜いております。

1993年の204三振の三振日本記録を作った年、ブライアントの打席数は550打席、、、。

敬遠含む四死球を抜かした497打数で、ブライアントは204回も三振してるわけですから、2,4打数に1度は三振。凄い三振率です。

でも、ブライアントはこの年、42本塁打本塁打王打点王も獲得)。

結局、ブライアントは8年間日本でプレーして、3度の本塁打王と1度の打点王を獲得しますが、三振王も5度 。

かつて「ブンブン丸」と呼ばれたヤクルトの池山隆寛氏は3度シーズン三振王でしたが、本塁打王は獲得した事がありませんし、盟友だった広澤克実氏も同じく三振王は3度ありますが、本塁打王はありません。

これ歴代通算三振数1位の清原和博氏しかりですから、三振は多くても本塁打王を3度も獲得したブライアントは、やっぱり「凄いやつだった!」と、私は思いますね〜。

で、面白いのが三振が多いせいでしょうか?、ブライアントはとても!併殺打が少ない選手。

34回のシーズン最多併殺打記録を持つブーマー。日本人ではワースト1位のシーズン31回の併殺打記録を持つ野村克也氏に比べると、同じホームランバッターでも、ブライアントは1シーズンで二桁の併殺打を打ったシーズンはありません。

通算でも日本での8年間で、ブライアントは33併殺打と非常に併殺打の少なかった選手。

余談ですが、足の遅いのでも有名だった現役時代の野村克也氏は、通算378回の併殺打日本記録を持ってますが、これはご本人の口から、ぼやきで出る事はなかったですね(笑)。

ちなみに野村克也氏が解雇したパリッシュもまた、本塁打と三振も多いけど併殺打も多い選手で、ヤクルト、阪神の2年間は共にセリーグ併殺打王。

パリッシュは僅か2年間の在籍で、8年間のブライアントの併殺打を上回る、34併殺打でした。

多分、この本塁打は打てても三振と併殺打が多いパリッシュを見てると、現役時代の自分を見てるようで野村克也監督、嫌だったから解雇したんじゃないかと思ってしまいます(笑)。

また、チャンスに強いと謳われた長嶋茂雄氏も、通算257併殺打で歴代ワースト4位(中村紀洋氏と同数)。

特に足が衰えてきた現役後半10年間では、長嶋茂雄氏は5回も併殺打王になっており、ON砲の王貞治氏は一度もシーズンで併殺打王になった事がない、ブライアント同様、併殺打のとても少ない選手でした。

ですから、あの時代!3番の王貞治氏を敬遠して、次の長嶋茂雄氏でゲッツー狙い勝負をしてきた、相手チームの作戦は正しかったことになります。

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まぁ〜、、、

ベンチとしてはせっかく作ったチャンス、せっかく出たランナー、併殺打でいきなりツーアウトになるのは、一番嫌でしょう。

ですから、常にフルスイングで、当たれば走者一掃のホームラン。三振でもワンアウトのブライアントは、安心してみれたんじゃないでしょうかしらね?

これは対戦チームも同じ事で、ブライアントの前には、通算2038安打の新井宏昌氏、通算1824安打の大石大二郎氏等がいた。

なので、ブライアントにはチャンスで打順が回ってくる機会が多く、一発は怖いけど三振も取れるバッター。

1アウトは三振で稼げる確率の高いブライアントを、敬遠でわざわざ歩かせ塁上にランナーを貯めるのは、あの当時の近鉄いてまえ打線」では、結果、大量失点になる恐れがあったわけです。

ブライアンとの後には、外国人のハーマン・リベラ、ジム・トレーバー、他にも一発のある石井浩郎氏、金村義明氏が控えてましたから、対戦チームはブライアントと三振狙いで勝負に行ったのでしょう。