「乙女たちの秘めごと」という、男心をくすぐる放題のフランス、ベルギー合作映画!

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2017年のフランス、ベルギー合作映画「乙女たちの秘めごと」をAmazonプライムで観てみました。

物語は、かの!誰もが名前だけは知ってる(笑)ナポレオンが、共和制を弾圧した1851年12月、フランスの片田舎の小さな村では反逆を防ぐため男は全員逮捕連行。そんな女と子供だけが残された村に、一人の男がやってきてってお話し。

ん?なんかどっかで観たようなお話しだと思ったら、1971年、クリント・イーストウッド初監督(主演)の「白い肌の異常な夜」と設定が似てる。

こちらは1860年代の南北戦争が舞台で、一人の北軍の兵士が負傷し気絶、次に目が覚めたら森の中で女だけで自給自足の生活をしてるコミュニティに、救出されてたってなお話し。

ある種の男にとっては桃源郷でもある、女の中に男が一人の設定は「白い肌の異常な夜」も「乙女たちの秘めごと」と同じ。

当然この男日照りの女の園、やる事は一緒なのですが、ここからお話は二作とも異なります(当たり前ですが。でなければ盗作ですから)。


まぁ〜1996年生まれのポリーヌ・ビュルレが非常に美しくて可憐で、彼女を観てるだけでも飽きない映画ですが、内容のエグさは「白い肌の異常な夜」の比ではない、かなりポエムとメルヘンの「乙女たちの秘めごと」。

これは多分に、主人公の男のキャラに尽きるわけで、 「白い肌の異常な夜」でクリント・イーストウッドが演じた主人公は、自分の置かれた立場は桃源郷ということに気ずき、女を弄ぼうとするクソ野郎(最後に手厳しいしっぺ返しが待ってます)。

それに対し、「乙女たちの秘めごと」の主人公の男は、かなり繊細な聖人君子(女性たちの要望でやる事はやるのですが)。

が、この男、ただの繊細な聖人君子ではなく訳あって人を殺めており、実は逃亡生活を送っている男で、表立って世間には出れないってな設定が、なかなかの脚本。

結局、最後は幸い殺害されなかった村に元住んでいた男達が戻ってくるようになり、訳ありの主人公は去っていくというラストで、 「白い肌の異常な夜」異常のショッキングなラストを期待した私には、ちょいとハズレでしたが、別につまらない映画ではないです。

ただ、私が勝手に「白い肌の異常な夜」と比べたのがいけなかっただけで、、、。

まぁ〜 「白い肌の異常な夜」の監督のクリント・イーストウッドは助平のホームラン王みたいな男なのに対し、「乙女たちの秘めごと」のマリーヌ・フランセン監督は女性です。

だから映像も女性ならではなのでしょうか?貧乏な村なのに畑と働く女たちの描写がとても美しいし、 ポリーヌ・ビュルレや他の女優たちの表情もとても良いし、エロスも文芸作品ぽく抑えめ。

というわけで、お暇ならどうぞって感じの映画でした。