映画「MOTHER マザー」の長澤まさみさんは凄まじかった〜!痛い映画ですが

 

長澤まさみさんがウルトラバカ女・毒親を演じた、2020年の映画「MOTHER マザー」。

前途なき耄碌爺につき近年の歌謡・芸能の世界は疎いのですが、長澤まさみさんの出演してる映画は何本か観ておりますし、それなりに人気者になりそうな「良い者」役が多い方。

ですが、、、

今度はかなりの「悪い者」役で、見事にこのウルトラバカ女・毒親を、ほぼ全編ノーメイク(薄化粧?)で演じた長澤まさみさんは、第44回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を獲得しています。

そのウルトラバカ女・毒親の息子を演じた、オーディションを受けた時点では演技未経験だったそうな奥平大兼氏も、日本アカデミー賞で新人男優賞を獲得。

オーディションで、無名の奥平大兼氏を見出した方々の眼と勘は鋭かったですねー。

で、、、

まぁ〜、実際にあった事件を題材にした映画だそうですが、他人なら対処しようがあるけど身内のバカ・クズは手におえないってな典型の物語。 


近年ネット上では「親ガチャ」という言葉が流行っていて、色々と賛否両論ありますが、私的にこれ絶対にあると少年の頃から爺になるまで普通に思ってます。

私が少年の頃は特に!「そうはいっても親は親」的な、まるで893の世界のような風潮が巷に蔓延っていて、おそらく多分、この「呪いの言葉」で嫌な思いを親や親族、世間から受けた子、多かったでしょう。

だから、ネットの時代になり「いや、そうとも言えないかもよ」と、親を子は選べないし、親によって子の人生はかなり左右されるってな「親ガチャ」という言葉が流行ったのは、良い事だと私は思ってます。

だって「MOTHER マザー」のウルトラバカ女・毒親は稀にしても、親がバカで貧乏って生まれた瞬間にその子供は、もの凄い!ハンデを背負っちゃってますから〜。

アメリカ映画で「アイ・アム・サム」という、知的障害を持つ父親とその娘の物語の名作がありますが、子供が親の知能をある時に超えると、それまで大好きだった親のその正体を知り、拒絶するようになる。

でも、その拒絶することすら出来ない環境、「呪い」を子に与えてしまう親もいる。「MOTHER マザー」はそんな救いようのないウルトラバカ女・毒親と息子の物語です。

で、この実際に起きた埼玉県川口市の祖父母殺害事件て、そんなに大昔の話ではなく2014年と、爺にとってはついこないだの事件なので、更に嫌な感じを受けましたね〜。

ネットで調べたところ映画と判決は異なり、実際に祖父母殺しの実行犯の未成年の息子は懲役15年。自分の親を殺害して金を奪うよう息子に指示した母親、立川千秋被告は懲役4年6ヶ月の実刑判決。

ということは母親の立川千秋被告は2021年現在、既に刑期を終え出所してる筈ですが、顔写真とかはネットで調べても出てこないですね〜。

警察も報道も、事件の異常性を考慮し配慮したのでしょうか?立川千秋被告は、長澤まさみさんより10歳以上年齢は上で現在は40代後半のようですが、どんな風貌で何をして生計を立てているんでしょうね〜?


まぁ〜仕事しないでパチンコとホストクラブ好きでも、親が資産家で娘に甘ければ何の問題もないのですが(実際そういうバカ娘はけっこう居る)、このご両親はバカ娘に厳しい普通の親。

そしてまた、男出入りが激しくてもバカでも男を金にする能力に長けていれば、女として何の問題もないのですが、この長澤まさみさんが演じた女は男を見る目がないのも厄介です。

更には「女を使って」金を稼ぐ選択肢も、仕事がそもそも嫌いなのでこの女にはなく、結局、生活に困ると身内に金を無心するしか生きようがない。しかもそれを自分の息子に行かせる恥知らずの嘘つき女。

まぁ〜何にしても長澤まさみさんの凄い演技で、誰が観てもこのウルトラバカ女・毒親に1mmも同情の余地はないでしょう。

それほど、長澤まさみさんの演技は素晴らしかったし(特に無表情時の虚無感が凄い!)、 脚本を共同執筆した監督の大森立嗣氏と脚本家の港岳彦氏の物語も秀逸!

「MOTHER マザー」、傑作です!