かつて日本の女子マラソンは、ケニア勢より強かった!



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ラソン15回で10回優勝、2位1回の驚異的な成績を残した、おそらく日本の男子マラソンランナー最強だったと思う瀬古利彦氏ですが、2度のオリンピックは14位(自己ワースト)と9位と不本意でした。

一方、女子マラソン史上最強ランナーはどちらか?と思う、11戦7勝2位1回の高橋尚子さん、10戦5勝2位1回の野口みずきさんは、共にオリンピックで金メダルを獲得しています。

今や男女とも、マラソンケニアエチオピア勢のタイムが抜けており日本人は敵いませんが、高橋尚子さん優勝の3位のジョイス・チェプチュンバも、4位のエスタ・ワンジロもケニア代表。

野口みずきさん優勝のアテネオリンピック2位も、ケニア代表のキャサリン・ヌデレバ。当時はケニアのすごいランナーと日本人ランナーが勝負をして勝ってたなんて、今は夢のようです。


高橋尚子さんは、その後も翌年のベルリンマラソンで当時の世界新記録を更新し優勝。2002年の同大会でも優勝し、マラソン6連勝の無敵ぶりでした。

そんな高橋尚子さんの優勝確実、アトランタオリンピックも連続出場確実と思われた2003年の東京マラソンも、途中から高橋尚子さんは飛び出し独走体制に入りますが、30キロ地点で突如失速!

私的にはロサンゼルスオリンピックの、よもやの!35キロ地点での瀬古利彦氏の失速と同じぐらい驚いた、マラソンて怖いなーと感じた瞬間でした。

失速した高橋尚子さんは、大きく引き離した筈のエチオピアのエルフェネッシュ・アレムに39キロ地点で遂に抜かれ、結果は2位でしたがタイムは平凡。というか悪かった。


結局、アテネオリンピック代表から高橋尚子さんは漏れてしまい、これは当時かなりの物議になりましたが、代表の野口みずきさんが優勝、土佐礼子さんが5位、坂本直子さんが7位と全員が入賞。

この結果で高橋尚子さんが選考から漏れたのは、他の3人が強いんだからしょうがなかったと納得させた3代表はご立派だったと思いますし、当時の日本の女子マラソン選手は皆ハイレベルでした。

ちなみに、オリンピック女子マラソンで全員入賞は2023年現在、このアテネだけで他にはありません。

一方、日本の女子マラソンオリンピック2連覇を成し遂げた野口みずきさんも、この後も2連続優勝し、ここまでマラゾン6回で5度優勝2位1回。当然!次の北京オリンピックも代表に選ばれました。

ところが大会前に肉離れを起こしてしまい出場を辞退。土佐礼子さんも途中棄権で、完走した中村友梨香さんは13位と、女子マラソンがオリンピックでメダルを獲得できなかったのは20年ぶり。

結局、北京オリンピック欠場までは、おそらく史上最強だった野口みずきさんは、その後優勝することはなく、高橋尚子さん同様、オリンピックマラソンは1度だけの出場でした。

というわけで、当時の日本の女子マラソンアテネまでは強かったのですが、この前の東京オリンピックでの一山麻緒さん8位入賞は、そのアテネの全員入賞以来の快挙で、女子マラソンは低迷していました。



⭕️女子マラソン オリンピック歴代入賞者

1992年 バルセロナ
2位 有森裕子
4位 山下佐知子

1996年 アトランタ
3位 有森裕子

2000年 シドニー
1位 高橋尚子
7位 山口衛里

2004年 アテネ
1位 野口みずき
5位 土佐礼子
7位 坂本直子

2020年 東京(開催は2021年)
8位 一山麻緒



最後になりますが、、、

2000年のシドニーオリンピックで、高橋尚子さんに8秒差2位のルーマニアリディア・シモンは、その4年前の有森裕子さんが前回の2位に次いで3位、銅メダルのアトランタオリンピックも走っていて9位。

2004年の野口みずきさんが優勝したアテネオリンピックにも、リディア・シモンは参加しており(途中危険)、2008年の北京オリンピックにも参加し8位と、なんと4回オリンピックで走っています。

アテネオリンピック野口みずきさんの2着だったキャサリン・ヌデレバも、2008年の北京オリンピックも参加し連続2位。銀メダルに輝きました。

なので、この辺は金メダルのプレッシャーなのか?オリンピックに連続出場できなかった高橋尚子さん、野口みずきさんはちょっと惜しまれます。