日本でも「ミステリーゾーン」として人気だった、アメリカのテレビドラマ「トワイライトゾーン」。
米国で1960年2月放映、第21話「Mirror Image」(邦題:めぐりあい)に、 私の大好きなヴェラ・マイルズが出演している。
ヴェラ・マイルズは1929年8月生まれなので放映当時は30歳か。とても美しい!
時期的には、被害者のマリオン(ジャネット・リー)の妹ライラを演じた、ヒッチコック映画の大傑作!「サイコ」がアメリカで上映される数ヶ月前のTV放映ですね。
既に1957年の同じくヒッチコック監督の映画「間違えられた男」で、名優ヘンリー・フォンダ演ずるミュージシャンのマニーの奥様役で、その人ありになった後ですから「トワイライトゾーン」侮りがたし!
で、、、
「サイコ」製作の舞台裏を描いた、日本公開2013年の映画「ヒッチコック」では、ジェシカ・ビールがヴェラ・マイルズを演じてましたが、この映画で当時のヴェラ・マイルズの微妙な立場が描かれています。
ヒッチコックは「間違えられた男」に続き、「めまい」でもヴェラ・マイルズを起用していれば、イングリッド・バーグマンばりの大女優にさせられたのに、彼女は妻、母を選び降板してしまった。
だから、ヒッチコックはヴェラ・マイルズを嫌っているので、「サイコ」撮影中に意地悪をされていると映画「ヒッチコック」で、彼女を演じたジェシカ・ビールが語ってます。
でも、ヴェラ・マイルズは二十歳前の1948年に、最初の結婚をしており(1954年離婚)、1955年の映画「ターザンと隠された密林」で共演した↑ゴードン・スゥエットと1956年に再婚。
「間違えられた男」撮影中は、既にゴードン・スゥエットの奥様でしたし、「めまい」の降板は妊娠したからですが、人妻ですから妊娠もするでしょう。ヒッチコックが怒っていたのは、お門違いです。
で、評価の高い「めまい」ですが、ヒッチコックはやはり降板したヴェラ・マイルズへ未練たっぷりだったようで、あの映画は「失敗作」と自身で述べており、代わったキム・ノヴァは気に入らなかったとか。
それでも、その後の作品の「サイコ」には、意地悪をされたとされてますがヴェラ・マイルズをヒッチコックは再び起用してますから、よっぽど彼女のことが好きだったんでしょうね(おそらく公私共に)。
結局、テレビ「トワイライトゾーン」「Mirror Image」(邦題:めぐりあい)放映、映画「サイコ」発表の1960年に、ヴェラ・マイルズはゴードン・スゥエットと二度目の離婚。
すぐに俳優、脚本家、監督、プロデューサーのキース・ラーセンと三度目の結婚をしていますから、ヴァラ・マイルズも恋多き女というかなんというか、如何にも!昔のハリウッド女優ですね〜。
ヴェラ・マイルズは、日本でもこちらも大人気だったデビッド・ジャンセンの1963年のテレビドラマ「逃亡者」にもゲスト出演しており↑、1950年代後半から1960年代前半の活躍は凄い!
というわけで、そんなヴェラ・マイルズはキース・ラーセンとも1971年に3度目の離婚。1973年に4度目の結婚を40代でしましたが、これも僅か2年で離婚。
2023年現在、93歳のヴェラ・マイルズはそれ以降、結婚はされてないようですね。
1980年代以降、50代に入ってからは流石に出演作品も減り、1995年の「多重人格」(日本劇場未公開)でのリンダ・ハミルトン等との共演が、最後の映画出演になっています。