MLBに挑戦した野茂英雄氏に対し、1994年シーズンオフから1995年の春先まではマスメディアと日本野球界は極めて!冷淡で批判的だった、、、

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1994年、近鉄バファローズとの契約更改で、若きエース!野茂英雄氏は揉めていた。

球団は年棒のつり上げで、野茂英雄氏はごねてるとマスメディアに対し発言してたので、多くの野球ファンはそう思ってたわけです。

が、根にあった野茂英雄氏の球団不信と、新監督の鈴木啓示氏との確執はもっと深く、事はこじれにこじれ、これに飛びついたのがマスメディア。

普段は当時のパリーグなんて、試合も結果だけでろくに報じないし、契約更改なんて更に興味も示さないのに、連日!基本は「野茂がごねてる」的に、面白おかしく報じ「お金儲け」をしていました。

また、近鉄球団も、フロントにマスメディアが好意的のうえ、野茂英雄氏がこの年は右肩痛で戦列離脱した為、入団からの4年連続最多勝、4年連続奪三振王が途切れたので強気。

更に更に!監督2年目だった鈴木啓示氏も、エースの野茂英雄氏が戦列離脱しても、結果前年の4位から2位(オリックスと同率)にチーム成績を上げてるもんだから、こちらも強気。

だから、リアルタイムを知ってる人なら覚えてると思いますが、野茂英雄氏の旗色は悪かった。

 

結局、野茂英雄氏は日本プロ野球界を任意引退し、アメリカのロサンゼルス・ドジャースと、1995年2月にマイナー契約

これはこれで、日本人がアメリカの野球に挑戦するわけですから、当時は、か〜なりの大事件でした。

が、マスメディアも野球関係者も、100%!「野茂がアメリカで通用するわけがない」、「野茂は思い上がってる」、「自意識過剰」「生意気」「泣きっ面で日本に帰ってくる」と、叩きまくりました。

そして、野茂英雄氏と同じく、鈴木啓示監督とソリの合わなかった吉井理人氏も、ヤクルトにトレード。

1995年の春先までは、圧倒的に!野茂英雄氏と吉井理人氏に、マスメディアも野球関係者も冷淡で、近鉄バファローズ球団と、孤高の300勝投手!鈴木啓示監督擁護だったのは、ボクも記憶してます。

正直ボクも、批判はしなかったですが、、、

野茂英雄氏でもAAAで二桁勝利はするだろうけど、メジャーでも勝てるだろうけど、勝っても良くて3つ4つだろうと、野茂英雄氏の実力を、甘く見てましたから。


が、しかし、、、

野茂英雄氏は、早くも5月にメジャーデビューすると、6月には球団新人最多記録の16奪三振

そして日本人初の完封試合も記録。

ボクもしかりですが、野茂英雄氏の早速のこの快挙に!日本中、湧きに湧きました。

それほど当時、MLBで日本人が通用するわけがない説は、強かったですから。

で、野茂英雄氏は前半戦を終了して、2完封含む6勝1敗・防御率1.99で、堂々!オールスターゲームにも選出。

日本人がアメリカのオールスターゲームに選ばれるなんて、どこの誰が?あの時思ったか?、、、

ってぐらい、この時点で日本のマスメディアは、手のひらを返し野茂英雄氏に好意的になり、彼を英雄として扱うようになるんですね。

野茂英雄氏は、どれだけマスメディアや野球界からバッシングを受けても、一言も反論せず、たった一人で、野球界の歴史と定説を変えちゃった!。

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一方、近鉄いてまえ打線」で前年、打点王を獲得してた石井浩郎氏は、47試合で怪我のため戦列離脱。

前年、2年連続本塁打王のブライアントも、48試合で怪我で戦列離脱(そのまま引退。ブライアンも鈴木啓示監督とは、合わなかったそう)。

鈴木啓示監督になり、試合出場数が減るまでは、シーズン100試合以上出場し、二桁の本塁打を放ってた金村義明氏も、前年FA宣言し、中日ドラゴンズに移籍。

吉井理人氏との交換トレードでやって来た西村龍次氏も、残念ながら振るわず(結局、シーズン5勝9敗)、野茂英雄氏と吉井理人氏の抜けた穴は埋まらず、打てない守れないで近鉄バファローズは低迷。

結果、鈴木啓示監督は、7月に野茂英雄氏がアメリカのオールスターゲームで先発、日本中を熱狂させた翌8月に途中休養。そのまま監督は解任になり、チームは最下位転落でした。


もう一人、鈴木啓示監督と確執があった、野茂英雄氏や吉井理人氏が支持してたトレーニングコーチの立花龍司氏は、ロッテマリーンズに移って、同年バレンタイン監督の元、久々にチーム2位躍進に貢献。

ヤクルトに移った吉井理人氏も10勝7敗、防御率も3.12とセリーグ9位の活躍で、ヤクルトのリーグ優勝に貢献しました。

オリックスとの日本シリーズでも、勝ち負けはつかなかったですが第3戦で先発、好投し日本一にも貢献(この時のオリックスの1番打者は、イチロー氏)。

絶対!アメリカで通用するわけがないと(ボクもそう思いましたが)、ほぼ全マスメディア、野球関係者が叩きまくった野茂英雄氏は、アメリカで13勝6敗。

奪三振王を獲得。

僅か1年で、野茂英雄氏はその名前同様、日本の「英雄」になり、マスメディアと世間の風当たりは手の平を返し、「名選手、必ずしも名監督に非らず!」と鈴木啓示氏に強くなり、、、

あれ以来、2019年の今現在迄、鈴木啓示氏に監督、コーチの要請は、全くどこからもこないですから、日本のプロ野球の世界も厳しいですね。