「猿の惑星」のエヴァ=魅惑のリンダ・ハリソンは、翌年結婚していた!

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1968年の映画「猿の惑星」で、とてもセクシーで美しい『声の出ない未来の人類』の一人、ノヴァを演じたリンダ・ハリソン。

それもその筈、リンダ・ハリソンは1963~1965年までミスコンを総なめ。自信満々で臨んだミスアメリカでは思惑通りいかず準ミス。この結果にリンダ・ハリソンは舞台裏で泣いたとか。

とはいえ、これだけの美貌の持ち主のリンダ・ハリソンはエージェントの目に止まり、映画界進出を薦められ、1965年に20世紀フォックスのテストを受け契約。映画界に進出しています。

そして、若きリンダ・ハリソンは「猿の惑星」のノヴァ役に抜擢され、そしてそれなりの人気を世界で得た翌年、もう結婚されてたんですね〜。

お相手は「猿の惑星」の配給会社だった20世紀フォックスのトップ、ダリル・F・ザナックの息子で、映画プロデューサー&製作担当副社長のリチャード・D・ザナック
 
リンダ・ハリソンのキャリアが途絶えた理由

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猿の惑星」撮影以前から、既にお二人は熱愛交際中だったそうで、まぁ〜ありがちですが、リチャード・D・ザナックが、美貌のリンダ・ハリソンを一目見て夢中になり、二人は恋に落ちたとか。

ちなみにリンダ・ハリソンの義理のパパになったダリル・F・ザナックは、1970年公開の日米合作映画「トラ・トラ・トラ!」や、それ以前にも大作「史上最大の作戦」を手掛けた巨匠です。

というわけで、何にしても古今東西、男も女もルックスが良いというのはとても素晴らしいことで!、美しいリンダ・ハリソンの交際→結婚は、『玉の輿』。
 
のように思えますが〜、、、

まだ新婚気分の1970年12月、リンダ・ハリソンは20世紀フォックスの株主代理戦争に巻き込まれ、義理のパパと、パパと別居中の義理のママ、夫のリチャード・D・ザナックの骨肉の争いに巻き込まれます。

その結果、パパのダリル・F・ザナックは息子のリチャード・D・ザナックを解雇し、嫁のリンダ・ハリソンの契約も翌1971年1月で打ち切り。

この骨肉の争いの原因は、100%お金の問題でしたが、最初の妊娠をしていた身重のリンダ・ハリソンは、毅然と!不当解雇、契約違反、名誉毀損、精神的苦痛で訴訟を起こします。

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だから!結婚・妊娠もありますが、「猿の惑星」であれほど!世界で注目されたノヴァ=リンダ・ハリソンが、その後なんとな〜く消えてしまったのは、このお家騒動が最大の問題だったようです。

まぁ〜義理のパパに訴訟を起こすぐらい、若いのにリンダ・ハミルトンは『強い女』ですから、彼女は『マイ・フェア・レディ』のようでいてそうではなく、それは彼女の家系を見るとよく分かります。

かつてリンダ・ハリソンが短期間通っていた、メリーランド大学カレッジパークキャンパスの旧ハリソン研究所は、父方の大叔父であるオーランド・ハリソン上院議員にちなんで名付けられています。

また、父方の祖父であるジョセフ・G・ハリソンとジョセフの兄であるオーランド・ハリソンは、J.G.ハリソンを設立。一時は約500人の労働者を雇用し、アメリカ最大の果樹苗床事業者だったそう。

というわけで、リンダ・ハリソンの家系は由緒正しい代々続く富豪、そして政治家一家。
結果的にこの訴訟は、うちうちで示談になり丸くおさまったようですが、若きリンダ・ハリソンおそるべしですね〜。

ジョーズ」に出演したかったリンダ・ハリソン




で、
親の七光だけでなく、ご主人のリチャード・D・ザナックも1975年に、若きスティーヴン・スピルバーグ監督の「ジョーズ」を製作し大当たりさせました。

結婚・出産、訴訟→和解含む長い休職をしていたリンダ・ハリソンは、女優復帰にこの「ジョーズ」を選び、ロイ・シャイダー演じた警察署長の奥様役を演じたいと夫に頼みます。

当然、古今東西、結婚して数年も経てば奥様は夫にとって怖〜い存在になりますから(笑)、夫のリチャード・D・ザナックは、若きスティーヴン・スピルバーグに妻を使うように申し出ますが〜、、、

この辺が、まだ巨匠と呼ばれてもなくとも若きスティーヴン・スピルバーグも頑固者なんですね〜。警察署長の奥様役は、最初に決めてあったロレイン・ゲイリーに固執したため、これを断っています。

リンダ・ハリソンは美しい女性ですが、上記の訴訟でも分かる通り、勝ち気で性根の座った、しかもお育ちも良くプライドも高いお嬢様ですから、これに激怒したとか(夫のリチャードは怖かったろうな〜)。

で、ロレイン・ゲイリーの夫でユニバーサル社長シド・シェインバーグは、「リンダには、参っちゃったよ〜」と、リチャード・D・ザナックから愚痴でも聞かされたのでしょうか?(憶測ですが)、、、

1974年の航空パニック映画、大ヒットした「大空港」の続編「エアポート'75」でリンダ・ハリソンに役を与え、これが彼女の「続・猿の惑星」以来、4年ぶりの女優復活作になっています。

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そして、なんだーかんだで1978年、リンダ・ハリソンと
リチャード・D・ザナックは離婚。結婚生活は9年で終わっています。

リンダ・ハリソンは離婚後、女優として大きな仕事をしてませんし、再婚もしてないようですが、家系や別れたご主人一家を思えば、お金に困る事はないのでしょう。

2001年公開の「猿の惑星」のリ・イマジネーション作品、「PLANET OF THE APES/猿の惑星」で、リンダ・ハリソンはちょい役で出演してますが、それ以降の映画出演はないようです。

そんなリンダ・ハリソンは委託販売店等自ら事業を手がける傍ら、今も人気の古の「猿の惑星」シリーズのコンペンションの常連で、この手の番組に呼ばれまくってるとか。

この辺の活動は、日本の「ウルトラ」シリーズの桜井浩子さん、ひし美ゆり子さんに似てますね。

最後になりますが、リチャード・D・ザナックのその後の奥様、リリ・フィニー・ザナックは映画製作者で1985年に手掛けた「コクーン」で、リンダ・ハリソンを起用しています。

また、映画監督として、音楽ファンにはお馴染み!エリック・クラプトンの自伝映画、2018年公開の「エリック・クラプトン 12小節の人生」を撮っており、リチャード・D・ザナック他界後もご活躍です。