ザ・ビートルズカヴァーの「ティル・ゼア・ウォズ・ユー」のギター演奏に思う爺、、、

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インターネットの時代になって、YouTubeで初めて1962年のミュージカル映画「ミュージック・マン」の挿入歌だった方の「ティル・ゼア・ウォズ・ユー」を聴いた時、、、

(この原曲を、あのアレンジでまとめた若きザ・ビートルズって、やっぱりすげー!)と、おっさんになって尚あらためて思ったほど、ザ・ビートルズのテイクは相当、オリジナルとは異なります。

まぁ〜カヴァーを推奨したであろうポール・マッカートニーは、ペギー・リーのカヴァーで「ティル・ゼア・ウォズ・ユー」を知ったそう。

なので映画「ミュージック・マン」で使われていたのは、かなり後になって知ったそうです。

で、元々この曲は1950年に書かれた曲で、ミュージカルの舞台で使われていたそうで、作曲したメレディス・ウィルソンジュリアード音楽院出身の音楽家

で、ギター演奏をした経験のある方ならわかると思いますが、この曲、和音とコード進行がけっこう面倒臭い曲(笑)。

いや、クラシックやジャズ系の人達なら、どうってことはないのですが、R&R、ブルース系の人には、ちょいと関わり合いたくない代物の和音とコード進行の曲です。

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音楽評論家の萩原健太氏が言うには、ジョン・レノンもそっちのタイプですが、ポール・マッカートニーが、この手の曲が好きなので渋々弾いたそうで、レコーディングも10数回テイクを重ねたとか。

結局、初期のザ・ローリング・ストーンズザ・ビートルズの違いって、このポール・マッカートニーの音楽趣味が一番大きいと私は思うのです。

初期のストーンズのカヴァー曲とザ・ビートルズのカヴァー曲を集め、聴き比べるとR&RやR&Bは、ザ・ビートルズは全くストーンズにひけをとってない凄いグルーヴです。

が、ザ・ビートルズにはストーンズのようなブルースカヴァーがない。ここが!ブルース好きの人達(殆ど今や爺さんですが。笑)のストーンズ推しな所と、ザ・ビートルズが甘く見られる原因。

で、逆にストーンズには、このポール・マッカートニー趣味の「ティル・ゼア・ウォズ・ユー」のようなカヴァーがない。


というか、当時のR&R、ブルース系ギタリストのキース・リチャーズブライアン・ジョーンズの心情はジョン・レノンと同じだったでしょう。

勿論、練習すれば弾けたでしょうが、面倒くさいから!ちょいと関わり合いたくない代物の和音とコード進行の「ティル・ゼア・ウォズ・ユー」みたいな曲は、きっと敬遠気味だったのでしょう(笑)。

逆にジャズやR&B、ブルースは好きだけど実はR&Rは大嫌いだったドラムのチャーリー・ワッツなら、「ティル・ゼア・ウォズ・ユー」みたいな曲は大歓迎だったかもしれないです。憶測ですが。

まぁ〜初期のストーンズブライアン・ジョーンズがリーダーでしたから、ミック・ジャガーとキース趣味のR&Rも義理でやってたであろう、ブライアンはブルースマニア。

でしたから、「ティル・ゼア・ウォズ・ユー」のような曲を、ブライアンも選ぶわけはないですけどね。

 

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これも憶測ですが、最初は「ティル・ゼア・ウォズ・ユー」をポールが自分でギター弾いて歌って「この曲やりたいんだよ」と持ってきたと思うのです。


が、ジョンは内心(そんな和音知らねーし。コード進行面倒くせーな〜)と思ったんじゃないかしらね〜(笑)。

勿論、ジョン・レノンも当時はスポンジで水を吸うようにギターがメキメキ上達してた時期。

ジョン・レノンは元々そっち系でしたが、所謂R&Rスタイルのバッキングだけのギタリストでないことは、ザ・ビートルズをカヴァーしたことのあるギター弾きの方なら、誰でもわかると思います。

ジョンは多様な和音やコード進行を自らのオリジナルでも披露してる天才作曲家でもありましたし、多分、「ティル・ゼア・ウォズ・ユー」を良い曲だとジョンもきっと思ったのでしょう。

なんたって『じゃいあんジョン・レノン』時代の初期のザ・ビートルズライブで、「ティル・ゼア・ウォズ・ユー」を重要レパートリーにしてましたから。

 
だから「ティル・ゼア・ウォズ・ユー」の、ちょいと面倒くせー和音、コード進行だけど良い曲だからな〜感を感じる(笑)ジョン・レノンの弾くリズムギター、私は今も昔も大好きなんです♪

一方、R&R、C&Wスタイルのジョージ・ハリスンにしては、流麗で上手すぎるんじゃないか?と疑惑を向けてる方もいるらしい、素晴らしい演奏のリードギター

どうなんでしょうね〜?私はジョージだと思ってますが、ポールが手本を示したかもしれないですね〜。

今や天下の!ザ・ビートルズも、大部分の曲を1日でレコーディングしたのは有名な話の1枚目のアルバム「プリーズ・プリーズ・ミー」。

セカンドの「ウィズ・ザ・ビートルズ」レコーディング時も、英国ではもう売れてましたが初の全米ナンバー1になる「抱きしめたい」はまだ発表してない時期。「世界のビートルズ」になる前です。

当時のザ・ビートルズのレコーディングに、そ〜んなには時間をかける予算も余裕もまだなかったでしょうから。

更に「ティル・ゼア・ウォズ・ユー」は、公式デビュー前からの得意のレパートリーなので、そのままジョージがソロは弾いてると思った方が、自然ではないでしょうかね〜?

勿論、何テイクも録ってるでしょうけど。

私的にはこの屈指の!ライブバンドだった頃の初期ザ・ビートルズの、そのライブバンドのままの「セーノの!」の初期のレコーディング音源が、とても好きです。

というわけで、カヴァー曲ですが、ザ・ビートルズの「ティル・ゼア・ウォズ・ユー」 名曲です♪